「万能」という名の弊害

経営のはなし

おはようございます、beataです。

今日は、経営における「成果の伸ばし方」について、

少し深い視点から、一緒に探求していけたらと思います。

……この前、懇親会の場で、

とある経営者の方からこんなご相談を受けました。

「うちの商品を、もっと多くの人に届けるにはどうしたらいいでしょうか?」

その方はとても熱心に、

ご自慢の商品がいかに素晴らしく、万能であるかを語ってくださったのです。

しかし、どれほど素晴らしい商品であっても、

すべての人に向けた“万能薬”として差し出すとき、

なぜか誰の心にも届かなくなってしまう……。

そんな不思議な現象に、思い当たる節はないでしょうか。

私たちはつい、「誰にでも効く完璧なもの」を目指してしまいがちです。

けれど、静かに観察してみると、

求める人の悩みや背景は、一人ひとりまったく異なるものですよね。

かつて、どんな症状にも効くとされていた風邪薬(かぜぐすり)も、

今では「頭痛用」「腰痛用」といったように、

一人ひとりの痛みに寄り添う形で形を変えています。

経営も、それとまったく同じなのではないでしょうか。

あれもこれも解決できる“万能さ”を手放し、

「いま、目の前の誰がどんな痛みを抱えているのか」に、

どこまで深く耳を澄ませられるか。

万能薬を売るのをやめるということは、

手放すことではなく、相手の存在をより鮮明に「見つめる」ということです。

ビジネスにおける価値とは、

商品のスペックや機能そのものに宿るのではなく、

「その人が求めている瞬間に、正しく届くこと」の中にあるのだと思います。

問題だと思っていた「届かない理由」は、商品そのものではなく、

実は相手を見つめる「解像度の低さ」にあったのかもしれません。

今日、もし少しだけお時間が許すなら、

自社の商品を、一つの“透明なレンズ”として見つめ直してみてください。

「この商品は、どんな人の、どんな具体的な瞬間に寄り添えるだろう?」

そう問いかけ、たった一人のお客さまの顔を思い浮かべてみること。

その小さな一歩が、経営の新たな扉を開く契機(けいき)になります。

広げすぎた手を開放し、一つの想いに深く焦点を合わせるとき、

言葉ははじめて、届くべき場所へと響き始めるのかもしれません。

beata

税理士。
数々の投資経験をもとにお客様へ投資サービスを提供しようとしたが方向を変え、現在はお客様の売上アップなどの経営支援をメインに活動中。

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